自ら考えて動いていく
岸本 龍宙
- 研究所(横須賀地区)の運営管理
- 実験棟のインフラ・建物管理
- セキュリティ対策や法令対応等の事務対応
- 研究所公開等のイベント運営
入所した理由
「一つ上の目的」を果たすための研究を支える
学生時代は途上国支援を中心に学び、大学院では環境経済学など環境に関する分野も勉強していました。その分野に興味を持ったきっかけは、東日本大震災です。支援活動をしている自衛隊の方々や、復興のために援助してくれる世界中の人々の様子を見て、自分も人々の役に立つ仕事がしたいと思いました。そのような想いで就職先を考えて、社会貢献性の高い電中研に興味を持ちました。研究レベルの高さやスケール感に驚かされたばかりでなく、印象的だったのは研究者の方々の熱意です。目の前の課題に取り組んでいるだけでなく、研究を通じて人々の命を救ったり、社会を良い方向に変えたりといった「一つ上の目的意識」を持ちながら日々の研究に向き合っているように感じました。そうした使命を抱く研究者たちを支えていく仕事ができればと思い、入所を決めました。
現在の仕事
研究所を支えながら、社会の発展に貢献
私は現在、横須賀の研究所の総務担当をしています。横須賀地区には多くの研究設備や実験棟があり、安全かつ良好な研究環境を維持するための業務を幅広く行っています。たとえば、研究棟を支える空調等のインフラ管理、壁や床の修繕といった建物の管理業務全般です。また、セキュリティ対策や法令対応業務、さらには研究所公開といったイベント関連の運営業務も担当しています。私の業務は研究と直接的な関わりがないものも多く、見る人によっては受け身の仕事と思われがちかもしれません。しかし、事務職として常により良い組織運営の方法を考えたり、研究や取り組みの成果を社会へ発信していったりするためにできることは何だろうかと、能動的に考えていく必要があります。地味な仕事であっても一つひとつの積み重ねが研究所を支えることになり、やがて社会の発展に寄与していくとイメージしながら、大きなやりがいを感じています。
心がけていること
常に学びながら対応力を高めていく
総務の仕事として、ネットワークやシステム関連等、自分に知識がない分野を担当することも珍しくありません。そのようなときでも「わからないことを、わからないままにしない」という姿勢を大切にしています。専門業者の方に委託する時も最低限の知識を身に付けておくと緊急時の対応力が変わってきますし、万が一の時にも役立つはずです。これまでも設備の点検や災害時の状況確認を効率よく行うためにドローンの講習を受けたり、高所作業車やフォークリフトの資格を取得したりと、常に勉強をしながら新たな仕事にチャレンジしています。数多くの経験を積むたびに業務範囲が広がり、みなさんの役に立っていると実感できる場面も増えてきました。本来は別の部署、別の人に依頼すべきことでも、「まずは運営センターの岸本に相談してみよう」と思ってもらえるのは嬉しいです。
将来の目標
あらゆる変化を予見し対応する「強靭な研究所」に
今後、個人的な目標としているのは業務のデジタル化です。書類管理や倉庫の在庫管理等、現状ではまだまだアナログな業務が多く、スマートに効率よく行うための取り組みを実現していければと思っています。また、組織的な課題として考えていきたいのは、電中研を「強靭な研究所」にすることです。たとえば原子力発電について、2050年には稼働がゼロになっているのか、あるいはベースロード電源の要になっているのか、現時点では誰もわかりません。今後、日本だけでなく世界にどのような変化が起きたとしても、それらを見通し、中立的かつ多角的に問題解決に取り組むのが電中研であり、私たちの存在意義です。そのための情報収集や研究支援等、事務職にもできることはたくさんあるので、私自身も広い視野を持って一つひとつの業務に取り組んでいきたいと思っています。
- 研究所(横須賀地区)の運営管理に関する業務全般
- 事務作業のデジタル化