電力中央研究所 RECRUITING

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NAKAMURA KAORU
中村 馨

材料科学研究所
構造材料領域 主任研究員
工学系研究科
マテリアル工学専攻
修士課程修了

材料や物質の世界の
奥深さに触れた。

学生時代に取り組んでいたのは、セラミックスの研究です。セラミックスは高温でゆっくり加工しないと壊れてしまう特性があり、熱する時間と変形の度合いを観察しながら原子配列を見つつ、理論計算も組み合わせて考察するといったことをやっていました。この分野に興味を持ったのは、結晶という世界の奥深さに触れたのがきっかけです。同じ種類の結晶に見えても、不純物が溜まると脆くなるのが不思議でおもしろいなと。さらに、私はテニスをしていて、チタン製ラケットの強度に驚いた経験があります。チタン製ラケットは強度が格段に優れていて、材料の違いが生みだす結果を、身を持って知ることができました。
当所を選んだのは、材料の研究に近い分野があったことに加え、設立者である松永安左エ門の思想に惹かれたからです。反骨精神あふれる彼の生き様に感銘を受け、研究に全力で打ち込める環境も魅力でした。

研究成果を火力発電の
安定供給につなげたい。

私が現在行っているのは、火力発電所で実際に使われている器具や部品が、どれぐらいの耐久性を持っているか評価する研究です。長期間にわたる使用で劣化してしまう蒸気タービンなどの高温強度評価を行い、機械学習を通じた寿命評価法の開発を推進しています。火力発電所は再生可能エネルギーの大量導入等にともない、今後、需要や消費の量に応じて出力調整する「負荷追従運転」という方式が主流になっていくと考えられています。これでは起動と停止の回数が増え、今まで以上に負荷がかかりやすくなってしまうため、部品の劣化に対する対策が欠かせません。損傷状態を監視・検出するセンサーや材料の開発も、積極的に取り組んでいるところです。もし部品に不具合などで発電所を止めてしまうと、1日で約1億円の損失が発生してしまうともいわれています。そのため、材料を試験して、強度を測り、寿命を精度良く予測するための仕組みをつくり、火力発電の安定供給につなげていきたいと思っています。

仕事とプライベートの両立が
プラスアルファの価値を生む。

プライベートでは、4年ほど前に始めたボディビルに熱中しています。中年太り解消のために軽い気持ちでやってみたのですが、トレーニングがとにかく楽しくて楽しくて。私が普段の研究で、金属に力をかけて壊すのと同じように、自分の体をどう使ったら的確に負荷がかかり効果があるのかを検証している感覚ですね。平日週3回のジム通いを軸に退社時間のリミットを決めて、効率的な働き方を心がけています。
以前は、寝る間も惜しんで論文を書いたり、朝から晩まで研究漬けになったりすることもありました。しかし、ボディビルを始めてから日々の行動や考え方も含めて、自己管理能力が向上し、ジム通いのために仕事をコントロールしながらも生産性は前よりも上がっている実感があります。仕事とプライベートを両立させることで、プラスアルファの価値が生まれる。そう考えて、これからも自分らしいワークスタイルを続けていきたいと思っています。

無限の可能性を信じ、
強い心で前に進む。

今後、ボディビルで目指しているのは、全国規模の大会で結果を残すことです。カラダ作りで大事なのは年齢よりもキャリアなので、これからも日々のトレーニングを積み重ねてまいります。仕事における目標は、開発中の寿命評価法を形にして、より合理的な火力発電所の運用に役立てること。材料が壊れるメカニズムを数式化して未来を予測する証明は、決して簡単なことではありません。研究とトレーニングは、地味で辛い試練を乗り越えた先に、大きな価値がある点で共通していると思います。途中で止めたり妥協したり、ブレーキをかけてしまうのは自分次第。辛さの先にある可能性を信じて、強い心を育てていきたいですね。
当所の特徴は、自らの仕事がどう社会貢献につながるかを、実感しやすい点です。だからこそ、日々の仕事に全力で打ち込めて、その分、プライベートの充実も図れる。その両輪をうまく回すことで、相乗効果を生み出せればと思っています。